サントリー山崎蒸留所 工場見学と「シングルモルト&ショコラセミナー 2011」

先日、サントリーの山崎蒸留所に行き、期間限定の「シングルモルト&ショコラセミナー」に参加してきました。
山崎蒸留所では無料のガイドツアーの他、千円から数千円の参加費で参加できる各種のウイスキー講座が開かれています。
定番では、「シングルモルト楽しみ方講座」、「ウイスキー匠の技講座」などがあり、これらも楽しいのですが、今回は期間限定の「シングルモルト&ショコラセミナー」に行ってきました。例年バレンタインデー前後のこの時期に開催されている人気講座です。

(工場到着から山崎ウイスキー館)
JR東海道本線の山崎駅から西に進み、このような道を歩いていくと右手に山崎蒸留所が見えてきます。

駅から10分くらいで入り口に到着します。

まずは、写真左手前の受付所で受付を行います。

ホームページから「山崎蒸留所特別優待券」を印刷して持って行くと、オリジナルグラスがもらえます。事前に、優待券を準備していくのがお勧めです。

展示のメイン施設が、「山崎ウイスキー館」です。

ここでは、サントリーやウイスキーに関する展示の他、ファクトリーショップやテイスティングカウンターがあります。
ウイスキー原酒の展示が圧巻です。

蒸留年、樽の種類の他、蒸留所、麦芽、酵母の違いによる原酒が展示されています。
左が蒸留後樽詰めしていない新酒「ニューポット」、右が1989年シェリー樽詰めです。後者には、樽と時間の力で濃厚な色がついています。山崎18年では長期熟成したシェリー樽原酒が使われているそうなので、このような原酒が入っていることと思います。25年ではさらに熟成が進んだものということですね。
 
テイスティングカウンターです。

カウンター上においてあるメニューで銘柄を選び、注文します。トレイにお酒と水を乗せてくれるので、周りにおいてある机や、混んでいる時はカウンターの隅で飲みます。
この日は、山崎10年、12年、白州10年、12年、白州ヘビリーピーテッドを試飲しました。
 
10年は100円、12年は200円、ピーテッドは300円でした。低価格で、他のところではできない少しずついろいろなお酒を試すテイスティングができます。山崎蒸留所の楽しみのひとつです。
ただ、工場見学では狭いところを通ったり、少し段差があるところもあるので、見学・セミナー前の場合は、飲み過ぎないことが大事です。

(工場見学)
シングルモルト&ショコラセミナーでも、他の講座と同様に最初にウイスキーの製造工程を回ります。
まずは、原料の麦と麦芽の紹介です。

後で質問して聞いたのですが、麦芽スコットランド等から輸入してくるそうです。ボウモアラフロイグでは一部蒸留所での製麦も行っていますが、通常、製麦は専門業者が行うとのことです。
山崎に比べて白州の方がピート香が強く、白州ではヘビーピーテッドの様なピートにこだわる製品も作っています。これについても尋ねてみました。山崎ではより繊細なウイスキーを目指してピート香を調整しているとのこと。製麦の際に仕様を決めて発注するそうです。
麦芽から麦汁を作る仕込槽と発酵槽です。発酵槽は写真のような木桶と、ステンレスがあるそうです。
 
蒸溜室です。初溜釜と再溜釜に分かれ、様々な形状の蒸留釜が立ち並んでいるのは壮観です。ここでは、ガイドの方のたとえ通り、焼きリンゴのような香りがしました。夏は仕込みがされてないので、香りも感じられる秋から春の時期に見学するのがお勧めです。
 
樽の貯蔵庫です。こちらも壮観です。仕込・発酵と蒸溜室は見学ルートにあるのがすべてですが、樽の貯蔵庫は一部だそうです。様々な年と種類の樽が貯蔵されています。鏡部分が黒の樽は、知多蒸留所で作っているグレーンの樽とのことです。
 

シングルモルト&ショコラセミナー)

シングルモルト&ショコラセミナー」は、有名ショコラ店「パレ ド オール」のグランシェフが選んだ「山崎・白州とショコラの組み合わせ」を経験しようというのがテーマです。
パレドオールは、大阪では梅田のハービスエントにあり、山崎12年が入ったショコラもあるなど、サントリーとは縁のあるショコラ店です。
メニューとウイスキーとショコラです。

 
ウイスキーとショコラの組み合わせは、パンフレットの記載の位置通り、マンダリーヌと山崎10年、ノワドココと山崎12年というようになります。
ショコラの印象は、次の通りです。
・マンダリーヌ…柑橘香と言うよりも果実香という印象で繊細な味と香り
・ノワドココ…これは、ココナッツ味が前面に出てくる
・エビス…辛くはないが、インド料理店で嗅ぐような香辛料の香りがする特徴的なショコラ
・ジャスミン…ビターが前面に出て、コクが味わえる
シングルモルトウイスキーと本格的なショコラの組み合わせを楽しむというのは、このようなセミナーがないと、試してみることがないので、とても良い機会になりました。特に、山崎蒸留所に来ないとなかなか飲む機会がない山崎18年と、これもまためずらしいスパイス入りショコラのエビスの組み合わせは、絶妙でした。最後には、山崎12年のハイボールも用意していただいて、とても贅沢な時間を過ごすことができました。
本格ショコラも山崎・白州も、僕にとっては高級品なので頻繁にというわけにはいきませんが、時々その組み合わせで、ゆったりとした時間を過ごしてみようと思いました。ストレスがたまっている時などは、絶好の解消手段になると思います。

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